2つ折り定規をご存じだろうか。一般的なもので説明すると、本当は30センチあるのに、普段は15センチほどのサイズに折りたためる。大概の場合、そのジョイント部は分度器も兼ねている。
測量用品としてはもともと1メートルを5等分に折り曲げられる定規が存在するため、アイディア自体は新しくない。そのため正確にいつ頃からこの製品があるのかは測るのが難しい。
一体2つ折り定規にはどんなメリットがあるのか。デメリットは何か。現役で学校生活を送る身から見える、折りたたみ定規という文房具のパーソナリティーを今日は記してみたい。
2つ折り定規の強み
まず簡単に一般的な2つ折り定規(伸ばして30センチ)の強みを述べる。
B5やA4の書類を使う人は、定規には30センチほしい。そうでないと紙に縦の線を引くのは難しいのだ。一方横は20センチ程度あれば匹切れるだろう。しかし一般に売り場でよく見られる定規には、15センチ前後のものが多い。理由はペンケースのサイズ。多くのペンケースのキャパシティーは長さ15センチが限界だ。
ペンケースに20cmの長さは入らない
自分のデスクがあるならば、普通の30センチ定規を置くことが叶うが、30センチ定規を持ち歩くのはカバンも選ぶし角が危険で面倒。となるとペンケースに収まる定規を持つ人は自ずと増える。でもそれでは足りないシーンがある。
2つ折り定規ならば、伸ばして30、たたんで15(およそ)だ。30センチ、20センチ、そして15センチ。3つのキーワードならぬ「キーサイズ」をクリアし、ジレンマを埋めたのがこの2つ折り定規の強みである。