2つ折り定規の致命的弱点
ある日友人が2つ折り定規を用いているので、「それ便利そうだよね」と声をかけたことがあった。すると友人は言った。
「うん便利だよ。でも壊れやすいんだよね。だから一時期より使う人が減ったんだと思う」
その答えを聞いたとき、私は脳天を打たれた思いだった。
ボールペンはインクが無くなったら新しいものを購入しがちだし、シャープペンシルも構造が複雑な分壊れるリスクは高い。消しゴムなんて買い換える最たるものだ。しかし定規と下敷きはどちらかと言えば長持ちする部類で、よっぽど乱暴に使えば真っ二つに折れるか、買い替えの頻度は最も低いに違いない。
そんな定規がしばしば壊れることを想像してほしい。ましてシンプルな構造の定規の方が価格が安い。となると、これは2つ折り定規にとって大きなデメリットではなかろうか。
なぜ定規と下敷きが壊れないって、それは部品が1つしかないからだ。ジョイント部分は強みながら弱みにもなるのは致し方ない事実。2つ折り定規においてこれを回避するには、180度を超えてより大きい角度まで広がることが待ち望まれる。壊れる時は大体、定規の開く限界値を超えて、右の手と左の手が反対方向に反るからだ。