ジャポニカ学習帳の昆虫が嫌われた理由
ジャポニカ学習帳から昆虫の表紙が消えたニュースが賛否両論の大反響だった。
スーパーの文房具売り場を眺めながら購入者視点に立ってみる。カゴには今夜のお肉や明日のお魚。煮物の野菜とおやつのプリン。そういえば国語のノートがなくなりそうだと言われたな。おっと国語はカブトムシが表紙か……。
(左)1978年(右)1982年(出典:ジャポニカ学習長45周年記念サイト)
わたし自身はジャポニカの昆虫表紙には賛成派だが、野菜の中に昆虫のアップが混ざると考えると、なかなか気持ち悪い感じがするのは否めない。「昆虫はやめてくれ」の声には、そんな背景も含まれているのではないか。まして今のお母さんたちの子供時代はすでに、虫と触れ合う機会は少なかった。アピカのムーミン谷のノートの方が、カゴの中には優しいかもしれない。
スーパーで文房具を見よう
一見何でもないようなスーパーの文房具の陳列は、このように子供の世相とお母さんたちの気持ちに応じて、繊細に変化している。もし今度スーパーに行ったら、ぜひ文房具売り場に立ち寄って眺めてほしい。
わたしの場合、久しぶりのスーパーに行くと食い入るように文房具売り場を見て、やれ以前はあの商品があったのに変わった、やれ品揃えが増えた減ったと、店舗ごとの比較をするレベルのオタクさ。
それは行き過ぎにしても、スーパーの文房具売り場の細やかな気遣いと努力が報われたら嬉しい。それには購買者の存在が不可欠だ。たまに見ると、懐かしいものや未知との遭遇もあって意外に楽しめる。