実用化のメド
IBMのWatosonが、この分野でのリーダーと言われています。しかしその普及・実用段階のシナリオは、まだ明確にはされていません。データを格納する容量、処理速度、それに使う電力など課題は多そうです。しかしその実現される結果が人間にとってもかなり有意義であることから、他のコンピューター会社も参加し、開発競争は活気あるものになりそうです。
そしてコグニティブ・コンピューティングシステムを利用する企業は、先ほどのようなマーケティング以外にも、生産現場でのデータの解析、あらゆる世の中の現象を読み取りながら会社のかじ取りをしなければならない経営企画部門などで、威力を発揮すると言われています。
たしかにそんな夢のようなコンピューターがあったら、導入した企業は競争で優位に立てるでしょうね。
しかし、素晴らしい分析結果は「良質なデータ×量」で決まります。コグニティブ・コンピューティングシステムの成長には、その分析経験の質も関係してくる。人間のアシスタントになるので、使う側もまた、その真価を問われてしまいそうですね。コンピューター会社のエンジニアがコンピューターの自己学習の到達度を見れば、ユーザーのレベルも分かってしまうかもしれません。