• MV_1120x330
  • MV_1120x330

わたしが各地で見つけた秀逸なネーミングのお店8選

ユーコ・ノラ ユーコ・ノラ


LoadingMY CLIP

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

九州の人間である私が、たまたま見つけ、そして心を奪われた店名を【九州限定】でご紹介します。先に断っておきますが、ほぼほぼ“スナック”の店名という結果になりました。さらには九州全県は網羅できず、そして実際の写真があったりなかったりで申し訳ないですが、暇つぶしにしていただければと思います。一度はこんね、九州よかとこばい。

1. 「ニュー田舎」(佐賀県佐賀市)

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/12/sub1.jpg
出典:Google maps

奇をてらうことなく、単純で見慣れた文字と文字を組み合わせただけである。なのに一度見たら忘れられないお店になってしまうインパクトの強さ。店の立地も良い。国道沿いに一軒ポツンと佇んでいる。前を横切る時代の産物でもある無数の車を独り眺めながら、目の前に広がる新しい景色に染まることなく、田舎独特のペースを刻んでいるようにも見える。この若干の“ちぐはぐ”が、より「ニュー田舎」を引き立てているように思う。

2. 「ハートフルスポットぷょぷょ」(佐賀県佐賀市)

こちらのお店になんの恨みもないが、なぜこの手の店名が「ぷよぷよ」ではなく「ぷょぷょ」でないといけないのか、ということを議論したい。母音を小文字にすることで、「ぷよぷよ感」が「ぷょぷょ」と、より肉感を持ったものになる。それは女体を連想させるための小技なのか。それともただのギャル文字なのか。

3. 「スナック愛飢男あいうえお 」(福岡県大牟田市)

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/12/sub3.jpg

初見で「愛飢男」を「あいうえお」と読めた人間が一体何人いるのだろうか。ちなみに私は読めなかった。私の父親がこの看板を見るやいなや「なんじゃこりゃ! “あいうえお”てなんかこりゃあ!」と大声を出して、その時初めて読み方を知った。店内からは往年の昭和歌謡が意気揚々とエンドレス・リピート。そこにはきっと、いや確かに、愛に飢えた男どもが集っていたのだろう。

4. 「スナック全部ウソ」(福岡県福岡市)

http://www.2912103.co.jp/tenant/assets_c/2013/05/DSC_0590-thumb-300x225-11802.jpg
出典:福一不動産

夜の街に引き込まれてゆく仕事帰りのサラリーマンたち。酒を酌み交わしては日々のなんでもない会話を繰広げているのだろう。それが生まれては蒸気となり、生まれてはまた蒸気となって夜の帳へと消えてゆく。翌朝にはまるで何もなかったかのように。全ては幻だったのか。

5. 「かんこう自動車学校」(長崎県諫早市)

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/12/sub2.jpg

“秀逸”というよりは、若干、“憤り”を覚えた看板を道路沿いに設置していたこちらの自動車学校。制作者のドヤ顏が垣間見えてしまった。「かんこう」と「学校」を合わせてやっちゃった感のある看板へと仕上げてしまっている。モヤモヤするが、数年経った今でも忘れられないのは、看板としてしっかりと機能している証拠だろう。いやしかし煮え切らない。

6. 「ニュー夜の指定席」(宮崎県宮崎市)

佐賀県の「ニュー田舎」も然り、「ニュー」という単語の持っているパワーというのは計り知れない。「夜の指定席」が一新、「ニュー」となり「ニュー夜の指定席」となるのだ。例えば、商品を購入しようとした際、「リニューアル」や「NEW」という文言が記載されてあるほうを好む傾向にあるので理に適っているのかもしれない。

もしあなたなら「夜の指定席」と「ニュー夜の指定席」、どちらを選ぶだろう。

7. 「ひとり静」(宮崎県宮崎市)

これは普通に美しい。詩人。

8. 「宮崎」(大分県大分市)

大分なのに宮崎。もしかしたら単に店主が「宮崎さん」というだけなのかもしれない。現に別の地域名を採用しているお店はいくらでもある。と思っていたのだが、実際に大分県には“宮崎”という地区があるらしい。なので秀逸なネーミングとは言えない以前に、当たり前に命名しているだけだった。このようなネーミングを見るとなぜか毎回「もし韓国や中国で「I ♡ JAPAN」のTシャツを着たらどうなるのだろう」という考えが脳裏をよぎってしまうのだが、取り越し苦労だった。

いかがでしたか? 正直言うと書いている途中で、もはや“秀逸”の意味を履き違えている感は否めませんでした。まあこれも愛嬌ということでひとつ。

星の数ほど存在する“お店”。あなたの街にもきっと今回ご紹介したものよりも、もっともっと面白い店名がそこらじゅうに転がっているはずです。たまにはスマホから目を離し、街並みを楽しむことにも情熱を注いでみるのもアリかもしれませんよ。

街角のクリエイティブ ロゴ


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP