言葉は時代の流れとともに変化していくものです。「言葉は生き物だ」なんて表現もされますよね。特によく使用する言葉は、“無意識”に使用してしまうため、言葉の語源や本来の使われ方を深く考えないものです。今回は、週末の飲み会のネタにできそうな面白い語源の言葉をご紹介します。
1. テンパる
「大切なプレゼンなのにテンパってしまった」「試合の後半にテンパってしまった」など、焦って余裕がなくなってしまうことを「テンパる」と言いますよね。
この言葉、麻雀用語であと1枚で上がれる状態の「聴牌」を動詞化し、語尾に「る」をつけてできた言葉なんです。あと1枚で上がれる状態ということで、元々は「テンパる=準備万端の状態・目一杯の状態」という意味でしたが、後者だけが残り「テンパる=目一杯の状態=余裕がない状態」という意味で使われるようになりました。麻雀用語から来ている言葉は他にもいくつかあり、安全な状態を表す「安パイ」、連続に起こる状態の「連チャン」、ビンゴなどでも定番となっている「リーチ」が代表的です。
2. にっちもさっちも
行き詰まってどうにもならない、どう工夫しても難しい時に「にっちもさっちもいかない」という言葉が使われますよね。
この言葉は、算盤用語に由来しています。「にっちもさっちも」は漢字で書くと「二進も三進も」となります。二進は2で割り切れること、三進は3で割り切れることを意味するため、2でも3でも割り切れないことを「二進も三進も行かない」というようになり、それが現在の「行き詰まってどうにもならない」という意味で使われるようになりました。
