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東欧マケドニア、料理がおいしくて美しい国がここにあった!

もへこくーん もへこくーん


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最近では日本でも世界一周に出る人や、バックパッカーがかなり増えていて、国と国の枠組みや、“日本”、“海外”の境界線がなくなってきている気がします。

それでも地球は広くて、その中に沢山の国が存在しています。聞いたことはあるけれど、どんな生活をしているのかなんて想像もできないような国々がまだまだありますよね。

マケドニア、ときいてどれくらいのアイデアが湧いてくるでしょうか。
私は大学時代に元旦那と出会った時に、「マケドニア出身だよ」と言われて、おそらく10回以上 「え、どこ???」と聞き返したと思います。
帰宅してからグーグル様にお伺いしたのもいうまでもありません。
日本で一緒に生活していた頃も“マケドニア出身”に対して返ってくる反応は大抵「アフリカ?」というものか、「マカダミアナッツの国?」というものが大半でした。。。

正式名称は日本ではマケドニア共和国。
マケドニア語(キリル文字)では “Република Македонија” と表記します。
東欧に位置し、ギリシャ、ブルガリア、アルバニア、セルビア、コソボに囲まれた、人口約200万人程の小さな国です。実は私達に馴染みのある国で、かのアレキサンダー大王、そしてマザーテレサの生まれの地だったりします。

首都スコピエでは“Tange”が有名な日本語です。日本人建築家、丹下健三氏のことなのですが、1963年、大地震に見舞われ大被害を受けたスコピエ。(地震がある国なのです!)
そこで復興支援にチームを率いて支援したのが丹下氏なのです。
その点もあり、とても日本人に友好的です。


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スコピエ ©Marjan Lazarevski


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スコピエの夜景 ©Marjan Lazarevski


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Jance Villageの夜景 ©Marjan Lazarevski

What to expect? 何がある?

今ではどこの国のどの都市にいってもお洒落なコーヒーショップと広告が溢れていて、日本でなじみのブランドを発見できたり、似た雰囲気のカフェやお店を発見できたりして、見知らぬ国にいても安心できますよね。

でも、たまにふと、現在の様に大手の企業が国々にやって来て都市と都市の統一感が出てくる前の、その土地のルーツや習慣を感じられる場所に行きたくなったり、メディアやお店など、常に外から入ってくる多くの情報をシャットアウトしてマインドを静かにさせたい時はありませんか?
マケドニアはそんな時、旅をするのにぴったりな場所です。

山が多く、自然豊かで内陸ながらエメラルドグリーンの世界最古の美しい湖があって、遺跡が街中にごろごろしていたり。(日本のように完璧に保護なんてされてなく、そこで皆やりたい放題)小さな村にいけばバルカンの匂いが強い、私たちが知っている“ヨーロッパ”や“アメリカ”とは全く違った空気が体感できます。


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結婚式の様子。マケドニアの伝統衣装を着て ©Marjan Lazarevski


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Jance Village ©Marjan Lazarevski


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マケドニアの人々 ©Marjan Lazarevski


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結婚式の様子 ©Marjan Lazarevski


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伝統衣装をまとったマケドニア人の女性 ©Marjan Lazarevski
もちろん、シティライフをエンジョイしたければ、首都スコピエや、観光地オフリドなどでナイトライフやビーチパーティーなどの体験もできます。

  • オフリドのビーチパーティーの様子
  • 街中には羊

マケドニア人の暮らし、そこから学ぶ事

とにかくLaid backという言葉がしっくり。失業率が50%ということもあり、のんびり生活している人がほとんど。
平日でも毎日Kafana(カファーナ 日本の居酒屋のようなもの)は夕方から満員、夜中まで飲み食いして笑いながら議論しあっていたり(議論好き。そして結論はでない議論w)物価はかなーり安い(スイカ20円、巨大手作りバーガー100円以下、トマト1キロ100円)。

家は自分で建てて、平均月収300ユーロといわれても決して豪華絢爛ではなく、充分な素敵な生活をしている。若者は夜でも外の芝生やベンチに座り、ビールを飲みながら向日葵の種を食べて時間を過ごしています。

音楽を各自がんがんかけて、バーに行かなくても十分に楽しい時間を過ごすことが出来るのです。
冬になったら家飲み! もちろんパーティーシーンも盛んですけどね!
(主流はハードコア系サイケ/トランスかオシャレ系ハウス)

言語はクロアチア、セルビア語に似た言葉。Helloは“Dobro Den(ドブロデン)”
Hiに当たるものは“Zdravo(ズドラヴォ)”という“Z”と“D”が隣接している発音不可なワード。。。。

英語の“Oh my god!”のような言葉を発するときに、どんなにクールな人でも「れれれ〜」といいます。レレレのおじさんしか連想できなかった私はかなり複雑な感情を抱いていました。

仕事は朝6時出勤、昼の1時には帰宅。しっかり7時間労働でも、太陽の出ている時間に自由時間を持ち、家族や友人との時間を取ることができる。金曜の早い時間から週末を利用して、毎週ピクニックやキャンプなどのプチ旅行をしたり。

治安が良く家の鍵を占めることがないので、友人は自由に出入りし、いつの間にか食卓に参加していたりする。本当に暖かい国です。

ホームパーティーや野外飲みが多い彼らですが、深夜にお腹が空いたらタクシードライバーに電話します。これはタクシーに乗ってご飯を買いにいく訳ではなく、ドライバーに「ここのレストランのこれ何人分買ってきて」と注文するとドライバーが買って届けてくれるのです。夜中バーベキューや本格的料理がタクシードライバーに届けられます。これ、別に特別なサービスではなくごく普通のこと。かなり便利!

そして自然と近い位置で暮らしている国。ホリスティック!熱が出たら薬、病院より先にマケドニアの自家製のお酒、“ラキア”で身体をマッサージしたり打撲には赤ワインに浸したパンをあてたりする。(これ、効果があるかは別として。。。)

肌のトラブルには、“カレンデュラ”という花と豚の油を混ぜたママ達特性のクリームを塗って治したり。実際私はこれでずっと耳にあった出来もの? のような硬いものが塗った翌日消えていて驚いたものです。

日本のように春夏秋冬、同じ野菜や果物が手に入るわけではないので、夏の間に野菜の保存食を作り、冬はそれを食べながら生活します。そして自分で野菜やハーブを庭で育てている人が殆ど。

のんびり具合でいうと、警官が勤務中にビールを飲みながらパトロールしていたり、「仕事中」といいつつ昼寝している人がいたり、気負いすぎず人間っぽいのです。

仕事をするための人生ではなく、仕事することは人生の一つのパートでしかない。
もっと収入が増えて豪華な暮らしがしたい、と愚痴るけれど、そんなことをいいながらマケドニアの自家製のお酒ラキアを飲みながら、家族や友人と大笑いして過ごす時間を大事に生きている彼ら。

10年前に初めてマケドニアに触れた私。東京生まれ東京育ちでキャリアが全てなキリキリ人生しか知らなかった為、彼らの生き方はかなりの衝撃でした。


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    遺跡発掘中。一人は昼寝中?

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    いつでもピクニック

美味しすぎる!マケドニアキュージーヌ

とにかく、ご飯、本当に本当に美味しい!!!ご飯のことを特筆したい!!!!
料理はイタリアンとギリシャ、中東などの料理を全部混ぜ合わせた感じですが、日本人の口にとても合う味です。

マケドニアは数少ないマクドナルドもスターバックスもない国です。
ファストフードもないので、新鮮な食材の食事が楽しめます。
ハンバーガーを食べたければsedmuca(セドゥムツァ)という巨大なお手製のパテを挟んだハンバーガーがマクドナルドの半額以下で買えてしまうのでファストフードなんて必要もないのかも!?
この巨大なバーガー、パーティー後の深夜に皆で食べます。。。

そしてStip(シュティップ)という街の名物、 Pastramarjlija(パスタラマリヤ)
トルコのPideのようなイタリアのピザのような食べ物。もちもちパンの上に豚肉と油がのっているヘビーな食べ物。これを作る時もお店に自分の豚のお肉を持参して作って貰うことが殆ど。明日はパスタラマリヤを食べよう! となった時は「あ、じゃあうちから豚もってくわ」という不思議な会話が繰り広げられます。冷凍ピザなんて想像もつかない世界なのです。


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    sedmucaセドゥムツァ

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    Pastrmajlija(パスタラマリヤ)

フレッシュな野菜や肉を使った料理が沢山。私の大好物の新鮮なトマトとパプリカで作るAjvar(アイヴァル)というペーストは、夏場に沢山栽培し、野菜のとれない冬場にも食べる保存食。

野菜のみでこんなにコッテリ見た目なペーストになります。これをパンに塗ってお好みで白チーズと一緒に食べます。お店やレストランでも購入できますが、やはりおばあちゃんとお母さんが作るそれぞれの家庭のものが一番美味しかったりする。冬前になるとどこの家庭でも庭で巨大な魔女の鍋のようなもので、ぐつぐつこの料理を作っている様子が見られます。


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Ajvar(アイヴァルと白チーズ)
土地が優れていることから野菜の味がとても濃く野菜料理の美味しさに本当に感動します。
お米を使った料理も多く、日本人に馴染みやすい味です。


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Polenti Piperki(ポレンティピペルキ)。トマトとパプリカの中にはパプリカのスパイスで炒めたお米が入ります。
トマト、きゅうり、オイルと塩、そして白チーズだけのシンプルなものなのに驚くほど美味しいShopska salad(ショプスカサラダ)。
不思議なことに、サラダを作るのは男の役目。

塩加減など、何度やってもお父さんの作る加減には敵わないのです。


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Shopska salad(ショプスカサラダ)
ペストリー系もかなり美味しく、朝ごはんに食べられるBurek(ブレック)と呼ばれるパイ生地に白チーズ(バルカン地方のフェタに似たもので塩気の強いもの。)、ハムの入ったものや、Banica(バニツァ)と呼ばれるペストリーに長ネギが入ったもの等、サクサクでモチモチの美味しさに「朝からこんなの食べられない!」と言いながら、食べ始めたら止まらない。


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朝食にはBurek(ブレック)とAyran(アイラン)という塩とヨーグルトの飲み物


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    パリパリパイに長ネギや白チーズの入ったのBanica(バニツァ)、100%トマトを絞ってつくった冷製スープ

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    パプリカ、ナス、玉ねぎを煮詰めた代表的料理Pindzur(ピンジュル)、細長いミートボールのようなćevapčići (チェバプチチ)

ここでマケドニアの代表的な料理が紹介されています。(英語サイト)

エメラルドグリーンの世界最古の湖の街 Ohrid オフリド


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事細かな食べ物紹介のあとに、さっと一つおすすめする街をあげるとしたら、やはりここ、オフリド。オフリドは世界最古の一つ、そしてヨーロッパ最古の湖、オフリド湖がある街です。
この湖はバルカン半島で一番深い湖!(288メートル!)夏場はマケドニア国内、そして周辺の国々からたくさんの人が訪れます。

湖のほとりにたつカネオ教会や5世紀のモザイクをもつバジリカ、10世紀にサミュエルによって建てられた街全体と湖を一望できる砦など、歴史的建造物も多い街です。


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オフリド湖と街並み


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湖のほとりに立つ聖ヨハネ・カネオ教会


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オフリド旧市街


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夜の聖パンテルモン教会


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左下の小さな点が人です。とにかく広大な自然を思いっきり楽しめる


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オフリドの街


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    正教会内部のフレスコ画

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    ミルキーウェイが見えるほどの星空の場所が沢山

野生の孔雀もウロウロしています。


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しかも沢山。


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歴史的建造物もさることながら、湖の水の質の良さを特筆したい。
エメラルドグリーンとはまさにこのこと!


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修正ゼロでこの色


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アートで知る、マケドニア

この国の雰囲気が感じられる映画を2本紹介します。
マケドニア人の映画監督、Milcho Manchevski氏の映画。

かなりかっこいいサントラもマケドニア人のKiril Dzajkovski氏が手がけています。
タクシーでもテクノやサイケがかかっているこの国だけあってエッジーな感じです。マケドニアの雰囲気が味わえるほか、もちろん映画としてもかなりオススメです!

 

Before the rain

Reference:YouTube

 

Dust

Reference:YouTube

 

そしてこの記事に載せた美しい写真たち。
マケドニア人フォトグラファー、Marjan Lazarevski氏の作品です。
ここで更にマケドニアの写真を見ることができます。是非チェックしてみてください!

街角のクリエイティブ ロゴ


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