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小説のヒロインに学ぶ飛躍的に女子力をアップさせる方法

大住 奈保子 大住 奈保子


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女子力が欲しい・・・。夏を目前にして、そんな思いが高まってきてどうしようもない私です。まったくないところに女子力は芽生えないとか、30代はそもそも女子じゃないとか関係ない。欲しいものは欲しいんです。

女子力というと、いつもおしゃればっちり、趣味は料理、礼儀作法も完璧みたいなイメージもありますよね。なぜそれが女子力と呼ばれるのか。それは、男子たちがそういうのを好む傾向にあるからだと思うんです。男子をより深く、長く惹きつけ続ける力こそが女子力、と言えるかもしれません。

そう考えると、数百ページにもわたって主人公を翻弄し続ける小説のヒロインって本当スゴすぎませんか? 彼女たちに学べば、ないところにも女子力が芽生えるかも。さっそく家の本棚にある村上春樹の『ノルウェイの森』と三島由紀夫の知る人ぞ知る名著『夏子の冒険』を開いて、調査開始してみました。

最後に男をモノにするのは明るく健気な女

『ノルウェイの森』では、真面目で控えめな直子と明るくさっぱりした緑という対照的な性格の2人の間で揺れ動く主人公・ワタナベが描かれます。直子はワタナベの彼女なのですが、とある出来事から心を病んで入院中。

緑は大学の授業の合間にたわいもない話をするうちにワタナベに好意を寄せるようになりますが、ワタナベは緑と会っている間もぼんやり直子のことを考えて、いつも上の空。

緑はそんな状況にもめげず明るくワタナベに接し続けます。何もせずにただ待っているだけじゃないのが、彼女のスゴいところ。戦略的に、要所要所でワアタナベの心に揺さぶりをかけます。すごい・・・!

ネガティブな感情をかわいく伝えるのも、彼女の得意技。髪型を変えたことに気づかなかったワタナベに、緑はこんな手紙を書くのです。

「私だって女の子よ。いくら考え事をしているからといっても、少しくらいきちんと私のこと見てくれたっていいでしょう。たったひとこと『その髪、可愛いね』とでも言ってくれれば、そのあと何してたってどれだけ考えごとしてたって、私あなたのこと許したのに」
引用:村上 春樹(2004)『ノルウェイの森 下』

好きという気持ち、だからこそ自分のことを見てくれなくて悲しいという気持ちは伝えているけれど、不思議と重くないですよね。この手紙を見てワタナベは、なんとか謝ろうと奔走することになります。まさに緑の思うツボ。

こういうと策略家みたいですが、緑は基本的に守りに入らない人なので、男子ならずともいつの間にか応援したくなってしまうんです。そんな潔さが、一過性ではない女子力の源なのかもしれませんね。

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