【要注意】デザイナーが発狂する「地獄のデスワード」20選

加藤 広大 加藤 広大


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Twitterでは、「#デザイナーあるある」というデザイナー達による、主に客先の理不尽かつ不可解な要求に対する魂の叫びが綴られた非常にソウルフルなハッシュタグがあり、私も職業柄時折目にしては、同業者たちの死屍累々に涙を浮かべ「あるある」とひとり頷いています。

そのあるある感、身につまされた感はなかなかのもので「これは俺も呟かずにはいられない」ということになり、ひとつ呟いてみました。

自分で言うのもアレですが、まさにあるあるですね。

というわけで今回は、実際に私が体験したり、見聞きした「言われるとデザイナーが爆散して粉微塵になってしまうかもしれない」地獄のデスワードをご紹介したいと思います。同業者の方は一緒に泣いていただいたり、デザイナーを目指す方は早めに現実に絶望するためのテキストとしてご覧いただけますと幸いです。

「お任せします」

製作前打ち合わせにて。

私「どのようなイメージで作成しましょうか?」
クライアント(以下ク)「デザインのことはよく分かりませんので、お任せします」
ーー初稿提出ーー
私「できました」
ク「イメージとちょっと違うかなあ・・・」

「レイアウト違いでいくつかできます?」

初稿戻しの打ち合わせにて。

ク「だいたいオッケーなんですけど、もうちょっとありますかね?」
私「と、言いますと?」
ク「簡単でいいんで、レイアウト違いでいくつかできます? 3案くらい」
私「(遠い目)」

「このカツオをマグロにできませんか?」

製作前打ち合わせにて。

ク「それで、このカツオなんですけど」
私「はい」
ク「写真が用意できなかったので、このカツオをマグロにできませんか?」
私「カツオですからねえ・・・」
ク「そこを何とか!」

「とりあえず見積もり出してもらえます?」

クライアントから仕事の依頼電話。

ク「小冊子のデザインをお願いしたいのですが、とりあえず見積もり出してもらえます?」
私「ページ数は何ページでしょうか?」
ク「まだ決まってません」
私「画像加工はありますか? テキストなどの素材は支給していただけますか?」
ク「たぶんありますが、確認してみます」
私「納期はいつ頃ですか」
ク「来月末くらいですかねぇ」
私「なるほど」
ク「とりあえず見積もり出してもらえます?」

「明後日です」

クライアントから仕事の依頼電話。

ク「で、今回このフライヤーをお願いしたいんですが」
私「かしこまりました。入稿はいつ頃でしょうか?」
ク「明後日です」
私「!?」

「ロゴはホームページにあります」

A2ポスター制作の打ち合わせにて。

私「ロゴデータの支給はいつ頃になりますでしょうか?」
ク「ロゴはホームページにありますので、その画像を使ってください」
私「これは・・・ちょっと小さすぎて使えないですね。元のデータはありますか?」
ク「ありません。何とかしてください」

「予算少ないんですが」

カタログ制作(数十ページ、画像加工あり)の打ち合わせにて。

ク「で、お願いしたいんですが、予算少ないんですが大丈夫でしょうか?」
私「いつもお世話になってますし、少しくらいなら泣きますよ」
ク「ありがとうございます! だいたい2万円くらいでいけますか?」
私「いけませんwww」

「全部合わせられませんか?」

初稿3案提出時。

ク「ぜんぶいいですねえ」
私「ありがとうございます」
ク「どれも捨てがたいので、全部合わせられませんか?」
私「全部!?」

「追加画像と文章送ります」

校了寸前に。

ク「お世話になっております。追加画像と文章送ります」
私「これ、すべて反映すると作り直しですが大丈夫ですか?(納期的な意味も含めて)」
ク「はい。今日会議で決まりまして、よろしくお願いします!」
私「かしこまりました、ではスケジュールの件ですが・・・」
ク「納期はずらせません」

シンプルでクールな感じで、でも少しラグジュアリーでゴージャスなイメージも入れつつ、Appleの単純さと楽天みたいな馴染み深さ、あ、楽天くらいごちゃごちゃしてなくてもいいんですけど、色はとにかく目立つ感じで、でも安心感は重要で男女どちらから見てもウケるようなイケてるイメージをフラットデザインで!

仕事の依頼メールにて。

私「どんなイメージでしょうか?」
ク「シンプルでクールな感じで、でも少しラグジュアリーでゴージャスなイメージも入れつつ、Appleの単純さと楽天みたいな馴染み深さ、あ、楽天くらいごちゃごちゃしてなくてもいいんですけど、色はとにかく目立つ感じで、でも安心感は重要で男女どちらから見てもウケるようなイケてるイメージをフラットデザインで!」
私「一度打ち合わせしましょう」

「明日送ります」

素材支給の催促メールにて。

私「素材支給はいつ頃になりますでしょうか?」
ク「明日送ります!」

ーー3日後ーー

ク「連休だったので送れませんでした! こちら支給素材です!」

「同じでいいんで」

製作前打ち合わせにて。

ク「レイアウトとか、以前と同じでいいんで」
私「写真の数とかだいぶ違いますけど・・・」
ク「まあ、そこは上手くやっちゃって!」
私「かしこ・・・まりました」
ク「あ、同じだから、ギャラちょっと安くても大丈夫かな?」
私「!?」

「フォントはこれでお願いします」

製作前打ち合わせにて。

ク「で、これがこれで、あ、フォントはこれでお願いします」
私「(これはッ・・・創英角ポップ体ッ!!)」
ク「本文も同じで良いんで」
私「正気ですか!?」

「センス、いい感じで」

製作前打ち合わせにて。

私「簡単に作成イメージを教えていただけますか?」
ク「センス、いい感じで」
私「センス」
ク「そう、センス」
私「そうでヤンスか」

「簡単にできるんでしょ?」

仕事依頼の電話にて。

ク「簡単な画像修正なんだけど、お願いできるかな?」
私「はい、なんでしょう」
ク「今送った写真の女性のほうれい線を消して、歯を白くて、目の充血を修正して襟が捲れてるからそれも直してコートについてるゴミを取って欲しいんだけど、そういうの今は簡単にできるんでしょ?」
私「簡単・・・・・・とは言えませんが・・・・・・」
ク「大丈夫、大丈夫!」

「たぶん1発OKです!」

初稿を入稿した際に。

ク「すごくいいと思います! たぶん一発OKですよ!」
私「ありがとうございます!」
ク「すみません・・・社長からNG出まして、修正ポイントまとめて送ります」
私「真っ赤ですねこれ!」

「次で校了です!」

15回目のリテイクにて。

ク「本当にお手間かけてすみません、次で校了です!」
私「いろいろありましたけど、いいものできましたね!」
ーー翌日ーー
ク「大変申し訳ございません。やはり最初の案でお願いします」

「思いついちゃったんですけど」

担当者からの突然の電話にて。

ク「思いついちゃったんですけど」
私「なんでしょう?」
ク「ここの画像を右に持ってきて、イラストを下にして見出しを縦書きでズバーンと入れるんです! これで行きましょう!」
私「こ・・・こんな感じでしょうか?」
ク「あ、やっぱダメっすね! あはは!」

「絵とか描けるでしょ?」

製作前打ち合わせにて。

ク「ここにキャラクター的なイラストを配置して」
私「キャラクターですか」
ク「絵とか描けるでしょ? イラストレーターがどうこうとか言ってたし」
私「それはAdobeの製品です」

「Adobe Illustrator CC 2015 が予期しない理由で終了しました」

作業中に。

イラレ「Adobe Illustrator CC 2015 が予期しない理由で終了しました。アプリケーションを再度開く場合は、“再度開く”をクリックしてください。詳細を確認して Apple にレポートを送信する場合は、“レポート”をクリックしてください」
私「・・・」

終わりに

以上、「言われるとデザイナーが爆散して粉微塵になってしまうかもしれない」地獄のデスワードでした。

胃がキリキリしてしまいそうなワードの連続でしたが、そもそもしっかりと事前打ち合わせやヒアリングなど、コミュニケーションが取れていれば上記のような事態はほぼ回避することができます。コミュニケーションもまたデザインのひとつです。

人間同士ですし、激務が続くと細かいことについ目くじらを立ててしまいがちですが、なるべくデザイナーもクライアントも、そしてもちろん最終的に受け取るお客様も、皆が気持よく、楽しく、幸せな仕事を心がけていきたいものですね。

ただ、Adobe製品が予期しない理由で終了する件についてだけは、これからも積極的に怒りを表明していこうと思います。

街角のクリエイティブ ロゴ


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