その夜も、彼がTLにいることを確認して、満を持して自撮りを投稿した。タイミングよく、彼が見てくれることを願って。いや、きっと見ているだろう。彼は寝る前に必ず、Twitterを開いているはずだから。
「このパジャマかわいい」と褒められたパジャマを着て、「鎖骨が好き」と言っていたから鎖骨がすこし見えるようにして、「目が大きいところが好き」と言っていたから目が大きく見えるように角度をつけて。
彼のいいねが、こないのはわかっている。
きっと君(のいいね)はこない。サイレントタイムライン、そう、それでも。
投稿後はひたすらに、通知欄を親指で下げ、更新する。
ひゅっ、ぱっ。
ひゅっ、ぱっ。
ほかのアイコンがちらほらと「いいね」と言って、友人がコメントをくれて、知らないフォロワーが「かわいいですね!」と言って、知らないおじさんが「セクシーですね」と言って。誰か知らないやつが「承認欲求乙」と言って。
でもそんな言葉は一つも気にならなかった。彼以外からのコメントなんて、賞賛でも批判でも、関係ないのだ。