よく結婚についてアドバイスを求められたりするのだけど、僕自身アドバイスを出来るような立場ではないとちゃんと言っておきたい。僕ほど計画性もない行き当たりばったりの結婚をした人はいないと思う程に流れに身を任せて結婚をした。
いわゆる僕は『でき婚』なのである。
僕の結婚はある日突然にやってきた。
彼女と付き合い始めて半年が過ぎた秋だった。
「こないの、、、」
当時付き合っていた彼女(現嫁)のその一言が僕の怒涛の結婚生活のスタートの合図だった。まさに青天の
僕は平静を装って「まず検査をしてみよう」と大人の余裕を見せながら「ちょっと待ってて」と薬局へと走った。ものすごい勢いで走った。メロスを追い抜く勢いで走った。
「絶対ハワイだ! あの時のハワイだ!」
2ヶ月前に二人で行ったハワイ旅行を走馬灯の様に思い出しながら、とにかく走った。ワイキキビーチで二人で追いかけっこをしたあの夏、楽しかったな〜。そして、今は妊娠検査薬を買い求めるため夜の商店街を一人でかけっこしている。ハワイ旅行の記憶はキラキラと輝いていた。
「ハワイ最高! 最高のハワイ!」