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絶対におすすめしない、花粉症を治すたった1つの方法

岡田麻沙 岡田麻沙


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春が来た。ここ数日の東京はすっかり、あたたかな日差しに包まれている。春は出会いを連れてくる。新しい何かが始まる予感。未来に対する、ほんの少しのトキメキ。街角を、春一番が吹き抜ける。

この風に乗ってヤツが来る。陽気に紛れて、ぬけぬけと。われわれの穴という穴をハックする、邪悪な存在。そう、花粉だ。

春は、なに? 出会いの、季節? ・・・ハハッ。笑わせないでいただきたい。花粉症の人間にとって、3月と4月はデス・シーズンだ。床までたれる鼻水。2秒おきにくり出されるクシャミ。モテメイクをコワモテメイクに変えてしまう涙。この時期のわたしはさながら、病弱なデーモン閣下のようである。


出典:デーモン閣下公式サイト

こんな生き物と出会って、何がトキメキか。何が未来か。未来などない。恐怖しかない。

でもあれだ。「吊り橋効果」という言葉がある。吊り橋を渡るときの恐怖によるドキドキを、恋愛のドキドキと取り違える、という例のヤツ。ここには一縷いちるの望みがあるかもしれない。もしかして、わたしの姿を見た人間は、恐怖によるドキドキから、恋をしてしまうのではないか? ありえる。わたしは吊り橋だったのである。未来は、ある。春は出会いの季節である。

いやいやいやいや。ちょっと待って欲しい。よく考えたら、吊り橋効果によって恋に落ちるのは、吊り橋を渡る人間同士である。かれらは、どんなにドキドキしたからといって、橋に恋をしたりはしない。ダメだ。これではダメだ、未来がない。はやく人間になりたい。

そもそも人間とは何なのか。「わたし」とは一体、なにものか。花粉症との戦いは、この問いから始まる。

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