街クリの映画コラム「田中泰延のエンタメ新党」でヒットを連発している田中泰延さんに、サロンイベントのテーマでもある「映画の企画」について伺いたいと思います。
西島知宏(以下、西島) 田中さん、まず街クリの大人気コンテンツ『エンタメ新党』に関してです。そもそも、このコラムは、なぜ始めようと思われたのですか?
田中泰延(以下、田中) あんたに頼まれたからや。
西島 そうでした。
西島 では、18本で累計60万PV以上という驚異的なウケに関してはどうですか?
田中 いやぁ、チャリンチャリンとお金が入る仕組みでもないから実感はないんですよね。生まれ変わったらイケダハヤトか、はあちゅうになりたいです。悲しくていつもより多めにろくろを回しております。
西島 今日は、泰延さんの「エンタメ新党」のルーツに迫る記事にしたいと思っています。
田中 ルーツといっても、広告のキャッチコピーを書く仕事を23年もやっているので、こんなに長い文章を書くのは本当に生まれて初めてなんです。自分でもグダグダに長いと思っていて、いまでも毎回こんな支離滅裂な文章を自分の名前を署名してアップすることが怖くて震えています。ただ、ツイッターとか、はてぶで、映画評に対する評を書いてくださる方がたくさんいて、これまた生まれて初めてのことなので驚いているというか、素直にうれしいです。
西島 まず、街クリの読者のみなさんが一番気になっていることだと思うのですが、なぜ泰延さんがこうも映画について書けるのか? 実は私も、泰延さんが「恋するミナミ」の制作に関わっていらっしゃったのを知っていたり、以下のツイートを見て「書いて欲しい」と思ったという経緯なので、泰延さんと映画の関わりについては詳しく知らないわけで、その辺をザクザク掘っていきたいと思います。
「インターステラー」(邦題・漂流教室)ですが、クリストファー・ノーランは「インセプション」でも「ある2者間の時間の経過が違う」ことにこだわる映画監督です。それはつまり「映画を作って観せる」行為そのものです。この映画3時間。長いという人もいますが、何年掛かって作っているでしょうか?
— 田中泰延 (@hironobutnk) 2014年12月9日
「インターステラー」たぶん世界で誰も指摘しないから言っておきます。船が土星に差し掛かったとき、つまり“ Infinity and Beyond ”に対峙する時に鳴るピアノは、ベートーヴェン第九の「Über Sternen muß er wohnen」です。ハンス・ジマー、さすが。
— 田中泰延 (@hironobutnk) 2014年12月9日
インターステラーの邦題考えた。「神様は減点パパ」
— 田中泰延 (@hironobutnk) 2014年12月10日