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家売るオンナが帰ってくる!三軒家万智の魅力とドラマの魅力を徹底解剖!

高桑のり子 高桑のり子


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出典:家売るオンナ公式HP

2006年、高視聴率を記録し、翌年にはスペシャル版として帰ってきた「家売るオンナ」が、満を持して来年1月より続編決定となりました。

長いものに巻かれず、忖度(そんたく)しない。破天荒であり感情を出さないロボットのような主人公に、視聴者はどんどんハマり、気づけばTwitterで主人公の名言を呟きます。
「今から仕事へGO!」
とか「メルカリで、売れないものはありません!」とか、「自分、それが言いたいだけやろ」と関西人のわたしは心の中でツッコまずにいられませんが、オマージュして呟く調子ノリというのは必ず現れるものです。しかし、それもヒットするドラマの秘訣であり、戦略の一つであるともいえます。

第1シリーズの平均視聴率11,6%。最終回、スペシャル版ともに13%を叩き出し、シンガポール・台湾・タイなどでリメイクされている「家売るオンナ」ですが、

・なぜ感情を出さないロボットような主人公に、視聴者は惹かれてしまうのか?

・「家売るオンナ」が最後まで視聴者のモチベーションを維持し続けた秘訣は何なのか?

・「家政婦のミタ」と「家売るオンナ」の意外な共通点

など、スペシャル版・続編まで続く人気の秘訣について、どんどん紐解いていこうと思います。

というわけで、「家売るオンナ、人気の秘密・・・・GO!!!!!」

強烈なキャラでファンを獲得「媚びない・屈さない女」三軒家万智が帰ってくる!?


https://pbs.twimg.com/media/DL_PQvPUEAAVFkb.jpg
出典:Twitter

「私に売れない家はありません」

毎回登場するこの決め台詞。この台詞に似た言葉を堂々と言える人は、今の時代、あまり存在しないのではないでしょうか。私たちは、

・長いものに巻かれ

・正しさよりも世間体を気にし

・言いたいことも言えず空気を読み

・忖度してばかり

の日常を少なからず送っています。私自身、「何なの? 読書なの?」ってくらい空気を読んでるし、言いたいことも言えないこんな世の中でポイズンしています。

そんな中、三軒家万智の、潔いほどの「媚びない・屈さない」姿は爽快であり、痛快です。

バンバン家を売る、まさに「家売るオンナ」に視聴者は夢中になる?!

私生活まで相談するお客様に対して「不動産屋は家を売るのが仕事です。それ以上でもそれ以下でもない!」と言い切れる格好よさが、三軒家万智にはあります。

そのくせ自分都合では、客と家族が抱える問題点にグイグイ首を突っ込む、関西のおばさんを想像させる強引さも持ち合わせています。この「家さえ売ればいい」という、破天荒な部分が非常にコミカルで面白いのです。

「私に売れない家はない」という言葉は、裏を返せば「どんな家でも必ず欲しいと思う人はいる」ということ。第1期では、誰もが嫌がる殺人事件のあった事故物件をどう売るか? というテーマの作品がありました。社員たちは「どうせ買いたい人なんていないだろう」という諦めの姿勢ですが、三軒家万智は「死」が日常にある、葬儀屋や病院のナースステーションにチラシを配り、売ることに成功。

一見すると感情を出さない無機質な彼女ですが、「家を欲しいと思う人は誰なのか?」を冷静に分析し、ビジネスライクに家を売る姿には憧れさえ持ってしまいます。

不動産屋目線、購入者目線で見方は変わる! 身近なテーマに切り込む「家売るオンナ」

テーマは「家を売る、買う」という身近なもので、売り手と買い手、どちらの視聴者にもアプローチできる見せ方となっています。

ちなみに本作は水曜日に放送されていましたが、不動産屋は水曜日が定休日のところが多いということで、偶然なのか計算なのかは不明ですが・・・狙っていたとしたら、すごいですね(笑)

さて、三軒家万智の魅力ですが、過去、高視聴率を叩き出し社会現象となったドラマ「家政婦のミタ」と類似しているように感じた人はいませんか?

「家政婦のミタ」も「家売るオンナ」同様、ロボット系主人公です。度々話題になるロボット系主人公のドラマといえば、天海祐希演じる「女王の教室」、直近のドラマでいえば、綾瀬はるか演じる「義母と娘のブルース」などがありますが、ロボット系主人公の魅力とは一体なんなのでしょうか?

「家売るオンナ」と「家政婦のミタ」を比較して、共通項を洗い出してみました。

「家売るオンナ」と「家政婦のミタ」が似てる! 視聴者がハマるポイントはここだ!

ここからはサクサクっと、「家売るオンナ」と「家政婦のミタ」を比較していきます!

1:感情を出さない、忖度しない、ビジネスライクな対応

kanjou-naiこれは上記で解説したのと被りますので、若干端折りますが・・・

私たちは皆、感情を持っています。褒められると嬉しいし、う◯こなんて踏んだ日には、直立不動で白目をむきながら「飼い主コノヤロ」と、肩をワナワナ震わせ呟きます。

三軒家万智にしても、ミタにしても、この「感情的になる」という部分がなく、何事に対しても常に冷静です。

何か問題に直面した時・・・例えばう◯こを踏んでしまった時、目の前に飼い主が現れたとして、冷静に問題点を指摘できる大人はどれくらいいるでしょうか? 感情的に相手を攻め立てるか、もしくは何も言えずに感情を押し殺す人がほどんどです。しかし、三軒家万智とミタであれば冷静に問題点のみを指摘し、正しさをしっかり主張することが出来ます。

人が無意識に憧れを持っている「何事にも屈さない」「どんな時でも自分を見失わない」という部分が如実に現れており、それこそが視聴者を魅了しているのではないかと感じます。そして今、う◯こで例え話をしてしまったことを少し後悔しています。もっといい例えなかったんかい。

2:SNSでつい真似したくなる決め台詞が用意されている

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ネット社会の今、これは人気を加速させるために重要なポイントではないでしょうか?

ドラマに興味はなくとも、SNSで話題になればつい気になって見てしまう。そうした視聴者の心理をうまく利用して、話題になったドラマは挙げればキリがありません。

「家売るオンナ」と「家政婦のミタ」も例外ではなく、しっかりとSNSでシェアされやすい決め台詞があります。

「家売るオンナ」
・私に売れない家はありません
・GO!
「家政婦のミタ」
・承知致しました
・それは業務命令でしょうか?

SNS以外でも、両者ともオマージュして使えるものですよね。

調子乗りの私も、夫相手に「私に出来ない家事はありません!(ドヤ顔)」とカリスマ主婦を気取ったり、夫に何か頼まれた時なんかは「それは、業務命令でしょうか? 何なの? 母国語も話せないの? ウィッキーさんの方が偉いね。再配達の電話くらい自分でしたらどうなの? バカなの?」と言ってました。

3:壮絶な過去を持っている

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三軒家万智、ミタ、両者とも壮絶な過去から、感情を出さないロボットのような人格へと変わります。

三軒家万智は両親が亡くなり、父親の残した借金のせいで家を無くし、ホームレスになったという過去があります。だからこそ、家を売ることに執着します。

ミタは、義弟による放火が原因で夫と息子を失います。経緯は端折りますが、その際「あなたの笑顔は人を不幸にする。死ぬまで笑うな」と言われたことが原因で、ロボットのように感情を無くしてしまいます。

この壮絶な過去を知ることで、視聴者は主人公に感情移入していき、気づけばドラマ放送期間中「気になる存在」となっているのではないかと思います。

4:本当はいい人! 大きな愛情を持っている

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両者ともに、壮絶な過去を抱えながらも、人間としての芯の部分は愛情深いものがあります。ドラマも後半に差し掛かったあたりから、相手を思いやっての行動などが垣間見られるようになります。

この、人間味を取り戻していく過程がヒューマンドラマとしての要素もあり、視聴者をどんどん魅了させているのです。

5:実は密かにモテている(本人に自覚なし)

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三軒家万智もミタも密かにモテているのですが、本人は全く自覚がありません。

ドラマ上では「三軒家万智」「ミタ」であっても、顔面は間違いなく「北川景子」に「松嶋菜々子」ですからね。モテないわけがないし、美人はズルい、悔しい(ただの妬み)

そしてドラマでは両者のことを好きな男性が、「三軒家万智」と「ミタ」に、感情的に振り回されています。好きな女性を前に、オロオロ挙動不審になっている男性 を見るのは単純にたのしいですねー(ドS)

視聴者を飽きさせない秘密:「家売るオンナ」は成長ストーリーなのだ

「家売るオンナ」は、どんなドラマですか?

という問いに、私は「問題解決型ドラマであり、成長ストーリー」だと答えるでしょう。

目の前にある課題を一つ一つクリアにしていきながら、主人公自身も成長していく。フォーマットとしてはかなりオーソドックスなストーリー展開ですが、この一連の流れは日本人が大好きなものです。

・成績の悪い生徒が、東大に合格!

・不良が更生して、学校の教師になった!

・貧乏人が、超金持ちになった!

とか、皆さんお好きですよね。こう、右肩上がりに上昇していく感じって、何でしょうね? 爽快感がありますよね。転落人生よりも好転人生の方が物語的に読後感が良いからなのかも知れないですね。

「家売るオンナ」では

・ひきこもり

・共働き夫婦

・シングルマザー

など、社会問題に切り込みながら、『家を売る』ことや、その過程で問題をどんどん解決していきます。

最初は「厄介な女が来たな」「何だ?! あの女は・・・」

という目でしか見ていない不動産屋の社員たちも、回を重ねるごとに「さすが、三軒家さんだ!」と、どんどん三軒家万智の仕事ぶりに魅了されます。惚れてしまう男性社員まで出て来ます。

主人公だけでなく、周りも巻き込む成長ストーリーは「早く続きが見たい!」と、視聴者のモチベーションを高める要素としては十分なものだと感じます。そして、それこそが視聴者を飽きさせず、最後まで高視聴率を維持し続けた秘訣なのではないでしょうか?

という訳で今回は、主人公に焦点を当てて、「家売るオンナ」に視聴者がハマる理由について解説しました。いずれも、主人公の強烈なキャラクターとエンタメ性の高さ、成長ストーリーとして続きが気になる展開がヒットの秘訣だと感じますが、ヒットする理由はそれだけではありません。

イモトです。


https://pbs.twimg.com/media/DAuj6nBU0AADLjK.jpg
出典:Twitter

イモトはね ただいるだけで 面白い(五・七・go!

おっしまーい!

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