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2018年上半期、観てよかった映画を振り返ったら全然観てなかった

加藤広大 加藤広大


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kamihanki_eye

レディ・バード

Reference:YouTube

「パシフィック・リム:アップライジング」、「アヴェンジャーズ/インフィニティーウォー」などの超大作続きで胃もたれしていたところに登場した一服の清涼剤。

ちょっと変わった女子高生が繰り広げる、笑いあり、涙ありのコメディライクな物語だと思いきや、実はぜんぜん違う。

監督のグレタ・ガーウィグは「名前」と「幸福」についての物語を、まるで洗濯物をひとつひとつ丁寧にたたむかのように描き出す。デパートで、魔法のような手つきで品物を包む店員のようにと言い換えてもいいかもしれない。

ときに、本作はぜひ、7月7日に公開される日本映画、「君が君で君だ」とニコイチで観て欲しい。時代設定を2002年という時代に確定させ、今の30代がかつて経験したであろう代入可能な青春を描き出す『レディ・バード』と、時代を「確定的に」現すアイテムがほとんど出てこない『君が君で君だ』は、いずれも「名前」をめぐる話でもあるからだ。

私は映画に行ったらパンフレットを必ず買うので、今年のぶんを引っ張り出して何作か見繕ってみたが、やはり前年比でかなり少ない。下半期はたくさん観ようと思う。映画コラムは書いていくので、「あいつ全然観てねぇじゃねぇかよぉー! 」とか言わずにお読みいただけますと幸いです。

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