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「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」を暗号で語る

加藤広大 加藤広大


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しかし、祭りに参加できない人はどうするのか

「Yahoo!知恵袋/それゆけ大運動会」は超大作娯楽映画である。だが、ドン・キホーテ三鷹店に明るくない人にとっては、少々キツいのではないかという疑問も残る。

数多くのヒーローたちが登場する本作で、「ミス・ソビエトって誰?」「みんな笑っているけど、なんで?」「ベンチャー田村しか知らないんだけど・・・」となってしまう可能性は高い。

フェスに行ったら知らないアーティストばっかりだったようなもんで、状況を楽しめる人はいいが、多くの人は「評判ほどでもなかったな」と思ってしまうはずだ。

祭りの「仕方がない」面として、「参加している人」と「傍から見ている人」の温度差がある。
本来、祭りというものは神輿を担ぐにしろ山車を引き回してお囃子オハヤシをするにしろ、当たり前だが参加者の方が盛り上がり、見物人はただ眺めるだけだ。

決して本質の楽しさにはたどり着けない。念のために書くが、どちらが良い、悪いなんてバカみたいな話ではないし、見物人しかできない楽しみ方もある。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2018/05/f4976d8195a13547242fa3ee2de3dd53-e1525282576271.jpg出典:IMDb

参加者が祭りを盛り上げ、見物人に「面白そう」「楽しい」「いいなあ」と思わせる力が「粋」であり、祭りに参加する以上は粋である義務を負わなければいけない。

我々ファンは本作において、見物人に対して、または仲間に入りたての人々に対して、粋であることができているだろうか?「そんなこと知らねーよ」というなかれ、それではポール牧とまったく同じである。

ドン・キホーテ三鷹店には10年の歴史があるが10年の歴史を築いてしまったと言い換えてもいいかもしれしれない。
歴史があることは良いことではあるが、知らなければわからない、知っている方が楽しめる、知っている人と知らない人の間に溝を刻んでしまう、といったデメリットもある。

仕方がないと言えば仕方がないが、本作は歴史を知らない者たちに対して、犠牲を強いてしまっているように感じる。なるべく犠牲を払わず、できるだけ多くの人を救うといった、Yahoo!知恵袋の目的と真逆のような気がしないでもない。

ポール牧サイドの構え方である。が、やはり仕方がないことなのかもしれない。なぜなら本作は、ポール牧の物語だからだ。

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