浮気をするというバイアグラ100ミリ男の性質を狼男に、何をしでかすかわからない女の性質を魔女っ子に例えた映画で、本作は世界30ヵ国以上で展開しているユースメディア「VICE」による「<ケータイで撮る>映画プロジェクト」の第2弾として制作されました。
そもそもこのプロジェクトを知ったのは、第1弾の小林勇希監督作「ヘドローバ」です。
カルト宗教の教祖である老婆が、団地の住民から金を巻きあげる犯罪組織を運営しているという話です。エロ、暴力、薬中、自殺、ギャングなどブラックワードてんこ盛りのB級感溢れるホラーコメディです。ホラーコメディでいいんだよね? ホラーバイオレンスコメディか。なんにせよ思わず笑ってしまう映画です。ホラーじゃねーな。
「ヘドローバ」は「VICE」の加入者が大幅に増えるほどに話題になり、ツイッターのタイムラインでもしばしば目にしていました。僕らが撮った映画「テラーオブハウス」の特殊美術を手がけた美術家の土肥良成さんが「ヘドローバ」でも特殊造形を担当しておりました。
一番左が土肥さん。日本映画界を代表する特殊造形アーティストで、ちゃんと彼女もいます。
そんな土肥さんがウチトラ(身内のエキストラ)で裸になっているという噂を聞きつけ、これはもう観るしかないということで、苦労して「VICE」に登録しました。Netflix、Hulu、Amazonプライムと続きここにきて「VICE」です。そのうち動画ストリーミング配信サービス貧乏で破産するかもしれません。
マジレスすると、別におっさんの裸を観たくて登録したわけではありません。ポンコツな筆者でも、そこまで落ちぶれてはおりません。
この映画に惹かれた一番の理由はケータイで映画を撮るという試みでした。予算500万。ケータイでどのような映画を成立させているのか?? 作り手としての興味が純粋に湧いたのです。