私はよく道を尋ねられます。どちらかというと方向音痴なはずなのに。
ついこの間も新宿アルタ前で人を待っていたら、外国人男性2人に声を掛けられました。どうやら新宿3丁目駅に行きたいらしい。確かに地下鉄の駅って地上に駅舎が見えないから、Google マップなしで辿り着くのはめちゃくちゃ難しいですよね。とりあえず私が知っている入口に着くよう、説明することにしました。
「えーっと」数学の展開図の問題が苦手だった私にとっては、紙とペンがないと進む方向を思い浮かべるのも難しいのです。
「ロングストレート！ アンド！ レフト！」身振りをつけて力んだ感じで言ったら、なんとなく伝わったっぽくて安心しました。その前は渋谷で、さらにそのまた前には秋葉原で外国人に道を聞かれたので、そろそろ英会話を勉強した方がよさそう。
そんな私ですが、中学生くらいから、耳で気に入った洋楽は歌詞を和訳するのがマイルール。音楽として聴いているだけでも十分好きな曲が、歌詞の内容を知るともっともっとお気に入りになってしまうから、2段階で面白いのです。
You Belong With Me / Taylor Swift
Reference：YouTube
You’re on the phone with your girlfriend, she’s upset
あなたは彼女と電話中。彼女はイライラしてるShe’s going off about something that you said
あなたが言ったことに対して、彼女は怒り爆発‘Cause she doesn’t get your humor like I do
だって彼女は、私みたいにあなたのユーモアがわからないから
引用：『You Belong With Me』Taylor Swift（2008）
何やら冒頭からめちゃく勝気ですね。好きな男には彼女がいるけれど、「うまくいってないみたいね、フフン」といった感じ。しかし後から、その自信が完全なものではないということがわかります。
But she wears short skirts, I wear T-shirts
だけど彼女はミニスカートはいていて、私はTシャツShe’s Cheer Captain and I’m on the bleachers
彼女はチアリーダーのキャプテンで、私は外野席にいるDreaming about the day when you wake me up and find
あなたがいつか私見つけ出してくれる日を夢みてる
引用：『You Belong With Me』Taylor Swift（2008）
こ、これは･･･！ 地味な女子が人気者の彼（しかもチアリーダーの彼女がいる）に恋心を抱くという、アメリカの学園映画あるある･･･！ ちなみにMVでは、片思いの彼はアメフト部。アメフト選手とチアリーダーのカップルとは、なんと典型的なパターンでしょう。小中学校の図書館で欧米のティーン向け小説を片っ端から読み、今でもNetflixで学園ものの映画を真っ先に観る私の、大好きなシチュエーションです。
映画だと「スクールカーストの壁を乗り越えて、人気者と地味な主人公が付き合ってハッピーエンド」という物語も多いのですが、一方で「高校時代に目立っていたカースト上位層が、中年になっても過去の栄光にしがみつく痛い姿」を描いているものもあります。もちろん狭い世界の頂点に満足しなかった人は、大人になってからも成長し続けるでしょうし、そもそもどんな自分になれたら幸せなのかなんて人それぞれだと思いますが。
そんな人気者に恋するこの曲の主人公、学校では地味なポジションなのかもしれませんが、やっぱりどこか強気。
That what you’re looking for has been here the whole time
あなたの探している相手はずっとここにいるよIf you could see that I’m the one who understands you
あなたを理解できるのは私なのBeen here all along, so why can’t you see?
ずっとここにいるのに、なんで気づいてくれないの？You belong with me, you belong with me
あなたは私といるべきなの
引用：『You Belong With Me』Taylor Swift（2008）
「私と付き合った方がいいのに」と思う気持ちもわからなくはないですが、現状実際に選ばれているのは違う女。考えるばっかりじゃなくて、振り向いてもらえるよう行動した方がいいのでは？！
