いろんな小説に触れてみたいけれど、どんな小説を読んでいいのかわからない･･･という方にジャンル別でおすすめの小説をまとめてみました。恋愛が好きな方、ミステリーが好きな方など読みやすい小説から触れてみるのがおすすめです。また実写化やアニメ化されている小説もあるので派生作品も合わせて楽しんでみてくださいね。
恋愛編
1. 『いま、会いにゆきます』
市川拓司（2003年）小学館
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2004年に竹内結子さん、中村獅童さんが出演し映画化され、2005年にミムラさん、成宮寛貴さんが出演しテレビドラマ化もされたベストセラー小説です。妻との思い出を小説に描いている。そんなある日1年前に亡くなったはずの妻が雨の季節に急に夫と息子の前に現れた。「1年経ったら雨の季節に戻ってくる」という不思議な言葉通り現れた妻は、昔の記憶を一切失っていました。
記憶を失った妻と息子と3人で一緒に暮らしていくことになりますが、夫婦の愛情や、家族愛など素敵な愛の形を感じられる内容になっていてファンタジー要素と恋愛要素が混ざり合った切ない恋愛小説になっています。市川拓司さん実体験で起こったエピソードが散りばめられている随筆作品としても知られています。米国でもリメイク版が公開されている海外でも人気の作品です。
2. 『ナラタージュ』
島本理生（2005年）角川文庫
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島本理生さん書き下ろしの恋愛小説。「この恋愛小説がすごい！2006年版」にて第1位を受賞した作品です。高校の頃に恋をしていた教師・葉山貴司から突然連絡が来るところから物語が始まります。その連絡により眠っていた恋心が燃え上がりますが、葉山は結婚相手との関係が続けたまま。そして当時の演劇部のOGの人間関係を巻き込んで恋は加速していきますが、葉山への想いを断ち切るために他の人の好意を利用したりします。
そんな大人の恋を描いているところが切ないです。2017年には葉山貴司役を松本潤さん、工藤泉役を有村架純さんが主演をつとめた実写映画が公開されました。語りや回想で過去の様子を再現していく映画用語の「ナラタージュ」がタイトルになっていて、過去と現在の様子をうまく表現している文面が魅力的です。
3. 『そのときは彼によろしく』
市川拓司（2004年）小学館
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水草を販売するアクアプランツのお店を経営している主人公のもとに行くあてのない女性が訪れます。一緒に過ごしていくうちに、彼女は小さい時に遊んでいた友達だということが判明します。さらに彼女は睡眠時に呼吸障害が起きる「先天性中枢性肺胞低換気症候群」に悩まされていることが分かります。
心理描写がはっきり書かれていて、過去と現在の流れを追いながら不思議な世界観に引き込まれる作品です。物語の最後に向けて話がゆっくりと加速しているところも注目です。中学生の頃の感性と大人になった時の感性をうまく掛け合わせていて読み進めていくうちに切ない気持ちになる本です。感動すること間違いありません。2007年には長澤まさみさん、山田孝之さん、塚本高史さんなど豪華俳優を起用し、映画化もされました。小説とは少し設定が変わっている部分もありますが、世界観を忠実に再現されていて完成度が高いです。
4. 『陽だまりの彼女』
越谷オサム（2011年）新潮社
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「2011年おすすめ文庫大賞」の1位を入賞したベストセラー小説です。交通広告代理店に勤める主人公の奥田浩介は、ある日仕事場で中学の同級生の渡来真緒と再会します。当時いじめられていた記憶がある真緒を見て2人の過去をふと思い出します。しっかりした女性に成長していた彼女に惹かれ2人は付き合うようになります。
交際を続けていくうちに彼女がある時からある時までの記憶がないことが分かります。浩介には話していない秘密がまだあるらしく真緒の体調が変化していくことで、寿命が残り少ないことを知ってしまいます。2人の期限のある切ない恋を描いた小説です。2013年に松本潤さん、上野樹里さんが主演をつとめ実写映画化されました。映画も非常に話題を集めました。映画には他にも玉山鉄二さん、夏木マリさんなど豪華俳優陣が登場しています。
5. 『阪急電車』
有川浩（2008年）幻冬舎
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兵庫県宝塚市の阪急宝塚駅から阪急今津駅までを結んでいる阪急今津線を舞台にした小説です。宝塚 – 西宮北口間の区間の8駅にて乗り込んでくる乗客にスポットを当てた話になっていて有川浩さんの実体験を元に作られた随筆作品です。作者の思いが感じられるような文面で、切実な思いが伝わってきます。
100万部を突破するミリオンセラー小説となっていて、阪急電車を普段利用している方も電車が好きな方にもおすすめです。2011年にはタイトルは「阪急電車 片道15分の奇跡」として実写映画化が公開されました。主演を中谷美紀さんがつとめていて他にも兵庫県出身の俳優さんが多く登場したことでも話題になりました。またスピンオフドラマが2011年に全5話がLISMOで限定公開されました。軽い恋愛要素が練りこまれていて、暖かい気持ちになれるのでおすすめです。
6. 『ティファニーで朝食を』
トルーマン カポーティ（2008年）新潮社
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アメリカの小説家トルーマン カポーティさんの作品ですが、人気があり日本でも書籍化がされています。マンハッタンに暮らしている主人公ホリー・ゴライトリーは、自由に生きる楽観主義の女性。彼女にはあるこだわりがあり、高級ジュエリーのお店の「ティファニー」を眺めながら朝食をとることによって毎朝その日の意欲をみなぎらせていました。
やがて、平和に暮らしていた彼女の周りにある男性が引っ越してくることで生活が一変。彼女は幸せな結婚をすることができるのか･･･というストーリー。女性らしい主人公が送る毎日に、思わずあたたかい気持ちになる恋愛小説です。1961年には主人公をオードリー・ヘプバーンさんがあ主演で実写映画化もされており、現在でも不朽の名作として語り継がれています。彼女の代表作と言われるようになったヒット作品なので合わせて楽しんでみてくださいね。
7. 『きみはポラリス』
三浦しをん（2011年）新潮社
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「まほろ駅前多田便利軒」を手がける三浦しをんさんの小説です。恋愛をテーマにした短編が詰められている書籍です。片思いや同性愛、三角関係などいろんな環境で恋愛をする人たちをそれぞれの視点から書いています。短編集なので普段本を読まない方も読みやすいです。
たくさんの恋愛ストーリーが詰まっているので共感できるものから、不思議な恋愛までいろんな恋愛の仕方を感じることができます。ポラリスとは、現在北極星として知られる「こぐま座」を意味し宇宙に輝く星のように形にとらわれない恋をしている人間のことを例えています。女性らしい感性が感じられる文面も多いので恋愛小説に触れてみたい方は是非読んでみて欲しい作品です。
