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【銘柄別】やたらとウイスキーに合う音楽25選

加藤広大 加藤広大


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Dewar’s White Label/デュワーズ ホワイトラベル

デュワーズもまたスコッチウイスキーの仲間ですが、前の3本と違いブレンデッドウイスキー、つまりモルトウイスキーとグレーンウイスキーがブレンドされたお酒です。キーモルトはハイランドのアバフェルディ、お安い値段と手堅い味で、世界屈指の販売数量を誇っています。

https://img.thewhiskyexchange.com/900/blend_dew5.jpg出典:the whiskyexchange.com

手堅い味と言いましたが、実はストレートやロックで飲むとそこまで美味しくなく、なぜかソーダ割りにすると素晴らしく美味いという不思議な一本です。アイラ系に比べるとかなりさっぱりしていて、冷凍庫にグラスと一緒に入れておき、よく冷やしてからお好みでハイボールにすれば、夏にはピッタリの一杯になります。

そんなデュワーズにぴったりの1曲はこちら。

Reference:YouTube

これこそまさにニューオリンズなザ・ミーターズの1972年作品「Cabbage Alley」。
素晴らしくファンキーな音楽です。ウイスキーに例えるならば、この曲のキーモルトは元ネタであるプロフェッサー・ロングヘアですね。

ソウルとブルーズ、ジャズなどなど、ルーツ・ミュージックがごった煮の、つまりブレンデッドなバンドとしてセレクトさせていただきました。この頃のニューオリンズのミュージシャンは本当にいろんなバンドのバックを演っているので、そこもまたブレンデッドに通じる何かがあるような気がするのは、私が酔っ払っているからでしょうか。

【その他の曲】
The Specials/Specials (1979)/A Message to You Rudy

混合/混成という言葉がドンピシャなスペシャルズ。ゆるめのスカを聴きながら軽めのウイスキーを飲むというのも乙なものです。夏ならぜひともキンキンに冷えたソーダ割りで。

Minnie Riperton/Perfect Angel(1974)/Reasons

モンチッチなジャケットと超有名曲「Lovin’ You」にすべて持っていかれている感がありますが実はこの曲がナンバーワン。とてつもない歌声です。こちらもソーダ割りで痛いほどの喉越しを味わいつつ、切ない声を鼓膜に響かせてみてください。

Stevie Nicks/Bella Donna (1981)/Edge of Seventeen

スティービーニックスを聴く際には、このくらい荒い酒の方が良いような気がします。オーバンなども合うような気がしますが、やはり安酒こそ相応しい。イントロのギターリフと炭酸の相性は抜群。

麗蘭/麗蘭(1991)/今夜R&Bを…

しっとり、しんみり飲みたい夜には漂うくらいの音量で、ぜひともこの曲を。デュワーズが水っぽくなっていれば水っぽくなっているほど、この歌が心に染み入るはずです。

Bushmills Black Bush/ブッシュミルズ ブラックブッシュ

アイリッシュウイスキー蒸留所のなかでも、最古の歴史を誇る蒸留所ブッシュミルズが製造しているブッシュミルズ ブラックブッシュは、シェリー樽熟成由来のフルーティーな香りと、スパイシーさが絶妙にブレンドされた1本です。

 https://img.thewhiskyexchange.com/900/irish_bus44.jpg 出典:the whiskyexchangec.com

ストレート、ロック、ソーダ割り、水割り、どのような飲み方をしても一定のアベレージがあり、味の違いを楽しめるというのはボトルを入れている身からすれば嬉しいものです。ラガヴーリンやカリラなどは、5杯10杯飲んでいると飽きてくるものですが、こちらは飲み飽きない、飲み疲れしないのも強みですね。

そんなブラックブッシュにぴったりの1曲はこちら。

Reference:YouTube

この曲以外は考えられないでしょう。トム・ウェイツが1976年に発表したアルバム「Small Cange」より、「Tom Traubert’s Blues」です。なんてたって「オールド・ブッシュミルズをあおる。おれはただの酔っ払い」と歌われています。トムの喉を連式蒸留したようなしゃがれ声がただただ染み入ります。

ちなみにこの曲、当時のプロデューサーであるボーンズ・ハウが、「トムから電話がかかってきて、この曲を書く時にテンションを上げるために、ドヤまで出かけて行ってウイスキーを1パイント買ってさ、その場でドヤの住人と話しながら飲み干して家に帰るなりゲロを吐いて書き始めた、って聞いたんだ」と語っており、まさに酒飲みのためにある歌と言えるでしょう。きっとトムの右手には、ブッシュミルズが握られていたはずです。

【その他の曲】
The Pogues/Rum Sodomy & the Lash(1985)/Dirty Old Town

「アイリッシュ」と言えば忘れてはいけないのがパディ・ビートの雄、ザ・ポーグス。「ポーグス」っていうアイリッシュウイスキーも出しているくらいですからね。ブッシュミルズを煽ってニヤッと笑えば気分はシェイン・マガウアン。クリスマスには曲を「Fairytale of New York」に変更しましょう。

Led Zeppelin/Houses of the Holy(1973)/No Quarter

なぜこのアルバムかと言えば、ジャケットがアイルランドの世界遺産、ジャイアンツ・コーズウェーで撮影されているからであります。曲はもちろん最の高。個人的にはツェッペリンの数ある曲のなかでもベスト3に入ります。

Joe Strummer&The Mescaleros/Streetcore(2003)/Silver and Gold

ジョー・ストラマーの遺作であり、遺作に相応しい1曲です。元ネタはボビー・チャールズ。哀愁を帯びたジョーの声と、ブッシュミルズの少しだけ甘い香りが良く合います。これ以上は何も言えません。

頭脳警察/頭脳警察7(1990)/万物流転

人生に負け続けている人に強烈な作用をもたらすであろう恐ろしくも儚い名曲です。昔を懐かしみながら、隣に座っている若者にクダを巻けばあなたも立派な面倒くさいオッサンです。気をつけましょう。

以上、長々と紹介して参りましたが、ウイスキーに合う(合いそうな)音楽たちでした。こういう話、「シャンパンに合わない食い物はあるのか」談義みたいに、音楽好きな人たちと、飲み屋で話すのは楽しいですよね。

いろいろと書いていたら飲みたくなってきてしまったので、今回はこの辺で。今日は良い音楽に出会えるかしら。行ってきます。

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