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新作「カフェ・ソサエティ」がダメで、旧作「ローマでアモーレ」がいい理由

シーズン野田 シーズン野田


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ですから、彼らが出演しない彼らの作品は(おもしろいけれど)パワーが半減しているように感じてしまうし、また、人の作品に出ている彼らにもあまり興味が持てません。もちろん役者としての魅力もあるのだと思います。

ウディ・アレンがウィットに街中を破壊する「シンディ・アジラ」は観てみたいですが(なんのこっちゃ)、しかし、自分で作って自分で演じるという全く言い逃れのできない状況を常に課しているわけですからね、凄いですよね。自分はシナリオとか書いていますが、もし作品がゴミ屑になったら役者と監督のせいにすればいいので、楽なもんです。

ようやく「ローマでアモーレ」の話

ということで「ローマでアモーレ」は、ここ数年で唯一ウディ・アレンが出演している作品であり、当時で言えば「タロットカード殺人事件」以来6年ぶりのウディ出演作だったというのもあって、内容はさておき最高の映画でした。

ログラインは、

“ローマの磁場が、登場人物たちにつかの間の<夢>を見させる群像劇”

って感じですかね。こう書くと全く面白そうではありませんが、4つの物語から構成されており、その一つ一つの物語が、まぁユーモラスでぶっとんでおります! 面白い順に紹介すると、

  1. 老いぼれ音楽プロデューサー(ウディ・アレン)が、娘の婚約者の父にオペラの才能を見出し、業界へのカムバックを夢に見る話。
  2. ある日、つまらない男(ロベルト・ベニーニ)がなんの前触れもなくパパラッチに追いかけられる夢を見る話。
  3. 有名建築家(アレック・ボールドウィン)が若かりし頃の自分(マーク・ザッカーバーグ)に出会い、彼女の親友(エレン・ペイジ)に恋に落ちた過去の夢を見る話。
  4. 真面目でウブな新婚カップルが、ひょんなことから連絡がつかなくなり、お互い別のワイルドな異性と過ごすというアバンチュールな夢を見る話。

あとあったかな・・・たぶん4つだと思う。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/05/dd85e1479d2c5c3aff3b97351cbae125.jpg
豪華キャストが集っております

これらの話が特に絡むことはありません。4つの短編をうまいことつないで2時間の映画にしたという感じ。

冒頭、交通整理をしている警官が「この町では全てが物語」とのたまうように、ローマのパワーが人々に不思議な体験をもたらすという部分で、それらのエピソードはやんわりと繋がっているとも言えなくはないですけどね。

前作の「ミッドナイト・イン・パリ」では、パリの磁場が主人公に不思議な体験を与えました。0時の鐘がなると主人公は1920年代の街にいるのです。「タイムスリップわお!」と主人公のオーウェン・ウィルソンは驚きます。ちなみに、僕はニヤけた顔がたまにオーウェン・ウィルソンに似ていると言われます。

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