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母の日に。三島由紀夫『レター教室』から学ぶ手紙の書き方

岡田麻沙 岡田麻沙


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5月14日は母の日だ。プレゼントの準備は万全だろうか。もうバッチリだという人も、まだ何もしていないという人も、今回は贈り物に手紙を添えてみてはいかがだろうか。

母の日に何かをする予定がないという人は、せっかくだからこの機会に、気になる誰かに手紙を書いて渡してみてはいかがだろうか? 「母の日だから・・・」と囁いて、何の関係もない人に直筆の手紙を手渡せば、「お、おう」とか「は?」とか、ある意味ご褒美のようなリアクションがもらえることうけあいだ。

手紙の書き方については先人に学ぼう。腹をかっさばいて死んでいった孤高の文学者・ユッキーこと三島由紀夫は、1966年から翌1967年にかけて、『レター教室』(1991年、筑摩書房)という小説を週刊誌『女性自身』に連載していた。この小説は、三島作品の中でも屈指の意味のなさを誇っており、マジで何のテーマもない。だからこそ、エンタメ小説として楽しみながら読むことができる。

『レター教室』はマジでやばい

やばい。目次がすでにやばい。一部を抜粋してみよう。

肉体的な愛の申し込み
借金の申し込み
処女でないことを打ち明ける手紙
同性への愛の告白
愛を裏切った男への脅迫状
恋敵を中傷する手紙
余計なお世話をやいた手紙

ドロッドロである。『レター教室』というタイトルの通り、物語は基本的に登場人物たちが交わす手紙によって構成されている。作中には、手紙の書き方に関するアドバイスもぶっこまれている。しかしこれが、全く役に立たない。なぜかというと本作は、作中の手紙に対する返事のほとんどが、「こんな手紙をよこしやがって!」とか「恥知らず!」とか「出直して来い!」とかの、罵倒から始まるという、どマゾ仕様の小説だからだ。

どうしよう。学べるところが少なすぎる、マジで。でもどうにかしてこの狂ったエンタメ小説から、手紙の書き方を学んでみたい。

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