9. 食べるだけで痩せる
食べたら太る。そんなに太らなくともたくさん食べたら太る。これ、世の中の真理である。そもそも、食べるだけで痩せた人を見たことがない。食べる=痩せるではないことは少し考えたら分かりそうなものであるが、ハマってしまう人は少なくないと聞く。
事実、私の周りでも何人か、そんなダイエットをしていた人がいて、よく話を聞いたものだ。しかし、今思い出してみると、みんな食べるだけで痩せるものを食べていたら食べすぎて太っちゃった人ばかりであったような気がする。
10. 痛かったら止めるので手を挙げてください
「痛かったら削るの止めますので」とか、「痛かったら麻酔を追加するので」と言われるのだが、痛くて手を挙げてみたものの「もうちょっとだから我慢してください!」「すぐ終わるんで!」と作業の手を止めてくれないことが多い。私はいちど「邪魔だ!」と言われたことがある。
どうせ止めてくれないなら言わなければいいのにと思う。有無を言わさず縛り付けて、ガリゴリやってくれればいいのだ。そのくらいの緊張感が合った方が、覚悟も我慢もしやすいような気がする。
また、マスクにより可愛さが20%アップした歯科衛生士が横に居たりすると、ちょっと恥ずかしくて手を挙げられない。あれはずるい。
11. 全米が泣いた
全世界が何度も突っ込んでいることだとは思うのだが、一応入れておきたい。他にも全米が震えたり、震撼したり、恐怖したり、恋したりする場合もあるが、まあ同じようなもんである。
南北アメリカ大陸は泣かない。よしんば、全米が全米国民の略だとしても、全員は泣いていないだろう。「全米がちょっとだけ泣いた」「全米がわりと泣いた」などと表記してもらえれば少しは信用できそうなものなのに。
「日本中が泣いた」「全世界が泣いた」などの派生系もあり、これまたどれも信用できない。
12. アカデミー賞大本命
もっと他に書くことがあるだろう。もしくは書くことによってデザインが崩れるだろうと突っ込むのも最早野暮な領域に存在する「アカデミー賞云々」の文字列。
アカデミー賞最有力候補、最多ノミネートなど、とにかく数で押してくるマッチョなワードが並ぶのが特徴で、前述した全米が泣いたなどと組み合わされることが多い。
あくまでアカデミー賞の大本命なだけで、作品の面白さを担保しているわけではないという点で非常にポイントが高い。