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「トレイン・スポッティング」とは、僕たちにとって何だったのか

加藤広大 加藤広大


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出典:T2 – Official Teaser Trailer

映画「トレイン・スポッティング」の続編「T2: Trainspotting」が、来年公開される。前作は1996年、僕はまだ中学生の頃だった。田舎町に1軒だけあった個人経営のレンタルビデオ屋で、何度も借りては見直した。まだVHSだった時代だ。巻き戻して返さないと怒られる時代だった。

僕が住んでいた地域では、この映画が一種の試金石のような存在で、知らない奴でも「トレスポ」を観たことがあるのが判明すると、「おお、お前わかってんな」と、すぐに仲良くなれたものだった。今思えば完全な黒歴史だが、そうやって「わかるやつ」と「わからないやつ」を判別していたのだ。ダサい、最高にダサい。

観た人間がとってしまう行動はダサいが、映画はお洒落だった。そして、お洒落な奴の部屋には、この映画のポストカードが必ずあった。しかも、ビニールのポケットがたくさんついた壁掛けに入れられて。あれもダサかった。やっていた本人が言うんだから間違いない。そうそう、チャンダンを差していたのを思い出した。鼻の奥にうっすら、古着屋のような香りが漂う。

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