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『デヴィッド・ボウイ』という演劇の終わり

加藤広大 加藤広大


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以下のPVは、アルバム『★(ブラックスター)』より、『Lazarus』という曲です。

Reference:YouTube

舞台としても進められていたこの曲の題名『Lazarus』は、おそらく聖書に登場するイエスの友人、ラザロを指しています。ラザロは病気で死んでしまうのですが、彼の訃報を聞きつけたイエスは墓の前に立ち、ラザロを蘇生させる奇跡を起こしたといわれています。

このPVで、ボウイは目に包帯を巻いていますが、イエスは盲人の目を開けるという奇跡も起こしています。ちなみに、同アルバムのタイトル曲『Blackstar』のPVでも同じようなイメージが感じられます。途中から包帯は取られボウイはペンを取りますが、最後の演出で死は避けられないものであると示唆します。聖書では、ラザロの蘇生はイエスが盲人を治した後のことですから、これはデヴィッド・ボウイが再び蘇る(というか地球に落ちてくる)ことを暗示しているとも考えられます。イエス早く来てくれ。

・・・・・・とまあ、解説してみてもこのPVを観ていただければ、正直もう何も説明することはないのですが(笑)。初見で「あ、これキツいやつだ、それもかなり」と感じながらも最後まで視聴し、あまりの凄さにしばし呆然としてしまいました。凄いモノを凄いというのは仕事的にどうかと思うのですが、とにかく、それくらい言葉が出てこなかったわけです。痩せこけたデヴィッド・ボウイに、鬼気迫るパントマイム、その藻掻く先には何があるのでしょうか。正直ここまでキツいPVは、ジョニー・キャッシュの『Hurt』以来でした。

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