1.「二人」
Reference:YouTube
オススメしたDVDの感想を聞きたいと、バイト先の先輩に河川敷へと呼び出される冴えない女。ちなみにその先輩は、「背が低く、顔もタイプじゃない。むしろブサイクで良いところがない」と冴えない女が言い切れてしまうほど、魅力がない。ただ、クリスマスも近いしということもあり、ひょっとして告白されるんじゃないかと冴えない女は勘ぐっていた。告白されても絶対断ろうと決めているけれど、内心はドキドキの女。そして、先輩はやってくる。ママチャリに乗って意気揚々と、しかもジャージ姿で・・・。
主演の二人のまったりとした空気感が見事に伝わってくる、緩やかな会話劇になっている。所々ユーモアのある見事な脚本と演出のおかげで、まるで夫婦漫才を観ているかのようだ。
言い合いをしていても何だかんだ二人はお似合いで、このまま付き合ってしまうんじゃないかと思ってしまう。
「出会い」は、劇的なものだけではないのだ。いま、見向きもしていない相手こそが自分にとって大事な人になるかもしれないのだ。そんなメッセージが詰まった恋愛青春ストーリー・・・と、甘いことを思っていたらまんまと裏切られるので注意。
そう、出会う相手が「人」とは限らないのだ。